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感想

102歳の佐藤愛子さんが、自らの衰えと向き合う姿勢を率直に綴ったこの作品に惹かれた。経営層にいる身として、加齢による認知機能の低下という避けられない現実に、どう向き合うべきかを考えさせられる機会は少ない。だが愛子さんの言葉には、そうした真摯さと同時に、どこか飄然とした諦観がある。 特に興味深いのは、家族との関係性の中で描かれる日常だ。娘の響子さん、孫の桃子さんのエピソードを通じて浮かび上がるのは、責任感と意地で生き続けてきた一人の女性の姿。我々経営層が組織を率いる際に陥りやすい「完璧であり続けたい」という呪縛から、いかに解き放たれるかという視点は、実務的な価値も感じさせる。 時下の高齢化社会において、年配者をどう扱うかという命題は急速に関心を集めている。この本は流行のトピックでありながら、深い人生経験に基づいた、ユーモアと智慧に満ちた読み物となっている。管理職として部下の年配者とも接する機会が増えている今、読んで損のない一冊だ。

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