ペンネームの本棚
感想

主夫生活も十年近くなると、毎日の食事作りって本当に大事な時間なんだなって気づくんです。この本を読んでそれがしみじみと感じられました。 食卓の風景を通して、人間関係の儚さと温かさが上手に描かれていて。別れがあったり、時間が経ったりしても、一緒に食べた時間だけは心に残る。そういう感情、自分たちの家族生活の中でも何度も経験していることなんです。子どもの成長に伴って食卓の雰囲気も変わっていくし、時には親から教えてもらったレシピが受け継がれていく。 短編集だからサッと読めるのも良くて、朝の準備の合間や、夜に家事が落ち着いてからちょっと読む、そんな気軽さが心地よかった。各作品のどれもが、誰しもが持っているであろう「食卓での思い出」に優しく共鳴する感じ。決して派手ではないんだけど、読み終わったあとは作ったばかりの食事がより美味しく感じるくらい。 日々の家事を大切だと思える一冊。料理好きはもちろん、そうでない人にも読んでほしいですね。

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