珈琲店タレーランシリーズの9作目。毎回楽しく読んでいるシリーズなので、今回も手に取ってしまいました。 相変わらず珈琲店という舞台設定は素敵で、バリスタの切間美星とアオヤマの掛け合いも心地よい。謎解きの要素も適度に盛り込まれていて、気軽に読む分には十分楽しめます。ただ、正直なところ今作は少し物足りなさを感じました。 レビューサイトへの悪評投稿と消失した猫といった複数の謎が絡み合う設定は興味深いのですが、解き明かされる過程がやや駆け足気味というか、もう少し丁寧に追っていきたかったな、という印象。掌編「優しい人」も収録されているので、ボリュームの問題ではないんですけどね。 シリーズを追い続けている人なら問題なく読める一冊ですし、珈琲店の日常を見守る感覚で読むには心地よいです。ただ、全体としては可もなく不可もなく、という感じでしょうか。次巻に期待したいところです。
最近登録された他の本の感想
2026年08月24日
主夫生活も十年近くなると、毎日の食事作りって本当に大事な時間なんだなって気づくんです。この本を読んでそれがしみじみと感じられました。 食卓の風景を通して、人間関係の儚さと温かさが上手に描かれていて。別れがあったり、時間が経ったりしても、一緒に食べた時間だけは心に残る。そういう感情、自分たちの家族生活の中でも何度も経験していることなんです。子どもの成長に伴って食卓の雰囲気も変わっていくし、時には親から教えてもらったレシピが受け継がれていく。 短編集だからサッと読めるのも良くて、朝の準備の合間や、夜に家事が落ち着いてからちょっと読む、そんな気軽さが心地よかった。各作品のどれもが、誰しもが持っているであろう「食卓での思い出」に優しく共鳴する感じ。決して派手ではないんだけど、読み終わったあとは作ったばかりの食事がより美味しく感じるくらい。 日々の家事を大切だと思える一冊。料理好きはもちろん、そうでない人にも読んでほしいですね。
2026年08月19日
バスケの情報をまとめた一冊として、なかなかの充実度だなと感じました。2025→2026シーズンに向けた選手情報やチーム編成の変化を追える構成になっていて、シーズン開幕前のこの時期に読むにはちょうどいいタイミングです。 家事のすきま時間に眺めるような使い方もできるし、腰を据えてデータを追うこともできる。そういった柔軟性がこの年鑑の良さだと思います。特にここ数年のバスケ界の動きが急速だからこそ、こうした情報をまとめて一覧できるのは助かります。 ただ、もう少し深掘りされたコラムや分析があると、さらに面白くなったかなとも思いますね。図表も見やすいんですが、統計的な背景説明があるとビジネス書としての厚みが出たはず。とはいえ、年鑑としての役割は十分に果たしていますし、シーズン中も何度も手に取る一冊になりそうです。バスケファンなら持っておいて損はないと思いますよ。
2026年08月12日
環境問題への関心から手に取った一冊です。12歳の少女による歴史的なスピーチの背景と影響を追うストーリーだと期待していたのですが、残念ながら期待とズレがありました。 素晴らしいメッセージ性を持つ実在の事例なので、もっと深掘りされた内容を想像していたんです。ただ、全体的に駆け足で進む印象が拭えず、重要なポイントも表面的に触れられているだけに感じます。彼女の成長背景や、実際のスピーチがどのように世界に波紋を広げたのかという部分をもっと丁寧に描いてほしかった。 また、家事の合間に読むような気軽な本として考えると、科学技術の知識が必要な部分もあり、読み進めるのに少し違和感がありました。素晴らしいテーマを扱った本だからこそ、もっと多くの人に届く形で書かれていたら良かったと思います。希望のメッセージは確かに感じられますが、その過程がもう少し丁寧だったら、きっと もっと心に響く一冊になったはずです。
2026年07月13日
SNSで話題の狼犬サンとの生活を描いたこの作品、予想以上に心がほっこりしました。狼の血を引いているはずなのに、飼い主さんにべったり甘えまくるサンのギャップが本当に愛おしい。デカいのに甘えん坊というそのキャラクターが、フルカラーのコミックエッセイで活き活きと描かれていて、ページをめくるたびについ顔がほころんでしまいます。 野性的なイメージと人間らしい行動のズレから生まれるユーモアもいいですし、何より飼い主さんとサンの関係性の構築過程が丁寧に描かれているところが好印象。動物との家族関係って、こういう小さな日常の積み重ねで深まっていくんだなと改めて感じさせられました。 家事の合間にさっと読める気軽さもありながら、読み終わったあとは思わず自分のペットにちょっかいをかけたくなる。そんな温かさに満ちた一冊です。動物好きはもちろん、家族や絆について考えたい方にも心からおすすめできます。
2026年06月29日
経済ニュースをぼんやり眺めているだけでは、実際の仕事に生かせていないような気がしていました。そんなモヤモヤを解消してくれたのがこの本です。 日経TESTの公式テキストということで、単なる試験対策本かと思っていたら、そうではありませんでした。世界経済から日本経済の構造まで、複雑に絡み合う経済情報を、5つの評価軸と6つのジャンルに整理して解説してくれるので、本当にわかりやすい。図表も豊富で、視覚的にも理解しやすいのが助かります。 毎日のニュース番号で「あ、この話ここに出てた」という発見が増えました。各章の練習問題も実践的で、読み終わった後に自分の理解度を確認できるのはいいですね。主婦業のかたわら経済知識を深めたいという、ちょうど私のような立場の人にぴったりです。難しすぎず、でも手応えがある。気軽に読書を楽しみつつ、ちゃんと知識が身につく感覚が心地よい一冊でした。
2026年06月15日
シリーズ11巻目ということで、すっかり続きが気になる存在になってる作品です。今回は親子の関係がテーマになってるようで、それまでのほのぼのとしたメイド日常から一転、重めのドラマが展開されるんですね。 正直なところ、アクションシーンの迫力は相変わらず。殺し屋出身のキャラクターが関わる戦闘は見応えがあります。ただ、親子関係という感情的な部分との組み合わせが、私としてはちょっと食い合わせが悪く感じてしまいました。家族の葛藤とメイドとしての成長物語のバランスが、この巻ではやや摑みどころのない印象。 キャラクターたちへの愛着はあるし、次巻への繋ぎ方も上手なので続きは読みたい。ただ、この11巻単体としては「あ、そっか」くらいの感じで、特別心に残るものはなかったかな。シリーズを追ってる人なら問題なく楽しめると思いますが、一度立ち止まって深呼吸してから次を読みたい気分ですね。
2026年06月15日
美容に関する本は敬遠してたんですが、この本は違いました。タイトルのインパクトもあって思わず手に取ったんですけど、開いてみるとすごくシンプルで実践的。毎日のスキンケアや生活習慣についての情報が、難しくなく書かれているんです。 何より良かったのが「1日10分」という現実的な時間設定。子育てや家事で忙しい身としては、そこまで時間をかけなくても美しさを保つことができるというメッセージが励みになります。特別な道具やお金をかけなくていいというのも、家計管理の観点からうれしい。 著者の人生経験に基づいたアドバイスが随所に散りばめられていて、読んでいて楽しいです。年齢に関係なく実践できることばかりなので、妻とも情報をシェアしています。完璧を目指さず、気軽に続けられることが重要だという考え方が、僕たちの生活スタイルに合致しているんですよね。ライフスタイル本として、気軽に読めるおすすめの一冊です。
2026年06月13日
高校教師の殺人事件を軸に、学園内の人間関係が絡み合っていくサスペンス。期待値が高かったぶん、ちょっと物足りなさが残りました。 物語の構成自体はしっかりしていて、犯人が誰なのか、何が真実なのかという問いかけは引き込まれます。登場人物たちが各々に秘密を抱えている設定も面白い。ただ、その秘密の掘り下げが少し浅いというか、キャラクターたちがステレオタイプに感じられてしまうんですよね。 読んでいて「ああ、この人はこういう人なんだな」という予測が外れることがあまりなかった。せっかく複数の視点から事件を見つめているのに、それぞれの視点での心理描写に深みがもう一段階あれば、もっと唸るような仕掛けになったと思うんです。 エンディングも納得といえば納得ですが、「なるほど、そうきたか」という驚きよりも「まあそんなところだろう」という感じで、心に残る余韻がありませんでした。軽く読めるサスペンスとしては及第点ですが、本格推理小説としてはもう少し何かが欲しかったというのが正直なところです。
2026年06月13日
経済学の難しい理論を避けて、もっと素直に世の中のお金の流れを理解したいと思って手に取りました。この本は本当にその期待を裏切りません。 父親が娘に語りかけるような親しみやすい口調で、格差がなぜ生まれるのか、借金とお金の関係、機械化による雇用への影響など、複雑なテーマを次々と解きほぐしていきます。難解な経済用語もできるだけ避けて、身近な例を引きながら説明してくれるので、経済学とは無縁の生活をしてきた僕でもすんなり頭に入ってきました。 特に印象的だったのは、お金と借金の関係について書かれた章。こうした根本的な仕組みを知ることで、ニュースで報じられる経済ニュースの見え方が変わるような気がします。家計管理を担当する立場としても、自分たちの日々の金銭活動がより大きな経済システムの一部であることを改めて認識させられました。 気軽に読める分かりやすさと、内容の深さのバランスが絶妙。経済について学びたいけれど、退屈な解説書は避けたいという人にぴったりの一冊です。
2026年06月12日
下巻まで一気読みしてしまいました。歴史冒険小説として本当によくできてるなと改めて感じます。 江戸時代の陰謀渦巻く大奥を舞台に、忍者たちが縦横無尽に活躍する設定だけで既に面白いのに、登場人物たちのそれぞれの思惑がからみ合って、予想のつかない展開の連続。特に甲賀と伊賀の対立軸だけじゃなく、大奥の内部抗争まで絡んでくるあたり、構成の妙を感じます。 何より、家族を再興したい甲賀たちの目標と、個々の登場人物の人間関係が切り離せないところがいいんですよね。下巻では伏線が次々回収されていくのが爽快感がありました。 主婦業の息抜きに読むには絶妙な長さと緊張感。くノ一のキャラクターも立ってるし、歴史と冒険と人情が程よく混ざった傑作だと思います。上巻を読んでない人にはぜひ上からの購入をおすすめしたい、そんな一冊です。
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