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棘公爵の花嫁 賭けをしましょう、旦那様

棘公爵の花嫁 賭けをしましょう、旦那様

白川 紺子 集英社 2026年4月17日

感想

手に取るたびにきらびやかな装丁に惹かれて、つい読み始めてしまった一冊です。恐れられている公爵と落ちぶれた令嬢のラブストーリーというシンプルな設定ですが、二人の距離が縮まっていく過程がとても丁寧に描かれていて、心がほぐれるような気分で読み進められました。 特に良かったのは、タイトルにもある「賭け」という要素。単なるロマンスではなく、ゲーム的な緊張感が物語に絶妙なスパイスを加えています。公爵のツンデレぶりと令嬢の機転も相まって、二人のやり取りを読んでいるだけで時間が経つのを忘れてしまいます。 文庫本のサイズもちょうどいいし、すきま時間に気軽に読める気楽さもいいところ。貴族社会の背景描写も凝っていて、ファンタジー世界にしっかり浸ることができました。ただ、盛り込もうとした要素が多少詰め込まれ気味な印象もありましたが、それでも十分に満足できる完成度です。軽めの乙女心も満たしつつ、知的興奮も感じさせてくれる。そういう器用な一冊でした。

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