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書簡型小説「二人称」 ヨルシカ

書簡型小説「二人称」 ヨルシカ

n-buna / ヨルシカ 講談社 2026年2月26日

感想

ヨルシカのn-bunaが手掛けた本作は、本当にユニークな体験ができます。封筒を実際に開けながら読み進める形式って、最初は珍しさに戸惑ったけど、読んでいくうちにこの仕掛けがすごく効果的に働いていることに気づきました。 詩を書く少年と先生との文通を通じて、創作とは何か、表現とは何かが問い掛けられていく。その問い掛けが、読者である私自身にも向かってくる感じがあって、ただ物語を追うだけじゃない没入感があるんです。 n-bunaの歌詞で感じる繊細さや哲学性が、ここでも全力で展開されていて、ヨルシカの世界観をより深く理解できた気がします。ただし、読み終わった後に「それで?」という感覚が少し残ったのは正直なところ。体験型という形式が先行してしまって、ストーリー自体の着地がもう少し欲しかったかな。 それでも、新しい文学の形として、また一人の表現者としてのn-bunaを知る作品として、充分に価値のある本だと思います。