書店主フィクリーのものがたり

書店主フィクリーのものがたり

ガブリエル・ゼヴィン / 小尾 芙佐

出版社:早川書房 出版年月日:2015/10/22

早川書房 | 2015/10/22

4.67
本棚登録:6人

みんなの感想

感想

書店という場所の魔力にすっかり引き込まれました。こんなに温かい物語があるんだって、読み終わった後もしばらく余韻に浸ってました。 フィクリーという店主のキャラクターが本当に素敵なんです。捨てられた幼児マヤを見つけて育てるという、普通では考えられない出来事から始まる物語なんですけど、不思議と自然で、むしろその愛情の形に引き込まれる。本を通じて人間関係が紡がれていく様子が、大学院で様々な専門書に囲まれている私にとって、本当に心が温かくなるような感覚でした。 島という限られた空間で、書店という限られた場所で、それでも広大な世界が広がっていく。本ってそういう力を持ってるんだって改めて気付かされました。重い雰囲気ではなく、気軽に読める優しさの中に、人生について考えさせられる深さがあるのが最高。 本好きな人はもちろん、そうでない人にも読んでほしい一冊です。疲れた時の最高の相棒になると思います。

感想

# 書店主フィクリーのものがたり 本選びは常に慎重派な私ですが、このレビューをいくつか目にして惹かれました。実際に読んでみると、その期待を見事に上回る作品でした。 島の小さな書店という舞台設定がとても素敵です。捨てられていた幼児マヤとフィクリーの関係を軸に、物語が緩やかに、しかし確実に進んでいく。エンジニアとして日々の業務で論理的思考に頼りきっている私にとって、この作品のあたたかみのあるストーリーテリングは本当に心地よかった。 マヤが成長していく過程で本との関わり方が変わっていく様が丁寧に描かれているのが良いですね。「読書とは何か」という問いが、説教的にならずに自然と浮かび上がってくる。エッセイ的な軽やかさと、小説としての深さが両立しているように感じます。 読みやすさも考慮すると、本選びに時間をかけたい慎重なタイプの人にこそ手に取ってほしい。時間を使う価値のある、本当に素晴らしい作品です。

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