シニアの本棚の本棚
感想

直木賞作家による作品ということで、書店での評判も良かったため、思い切って手に取ってみました。1978年に上京した青年が、バブル期の東京で成長していく様子を描いた作品ですが、この設定だけで私自身の時代と重なるところが多く、興味深く読み進めることができました。 懐かしさと眩しさが同居した描写が印象的です。当時の東京の空気感、若者たちの躍動感が紙面から伝わってきて、読みながら自分の青春時代を思い出させられました。主人公・久雄の戸惑いながらも前へ進もうとする姿勢に、つい応援したくなる気持ちになります。 ただし、内容的には昭和から平成への転換期という限定的なテーマなので、その時代を知らない若い世代にはどこまで響くのか、やや疑問は残ります。それでも、丁寧に描かれた人間ドラマとしてのクオリティは十分。文庫本という手軽なフォーマットで手に取れるのも良いですね。人生経験がある程度ある世代には特におすすめできる一冊だと思います。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ