雄一の本棚
なん者ひなた丸大ふくろうの術の巻

なん者ひなた丸大ふくろうの術の巻

斉藤洋 / 大沢幸子 あかね書房 1990年4月1日

感想

子どもの頃に読んだ忍者物語を思い出させてくれる一冊ですね。なん者ひなた丸という主人公が、一人前を目指して修行中という設定は、わかりやすくて好感が持てます。 ただ、正直なところ、物語としての驚きや深さに欠けるような気がしました。修行中の若き忍者が姫を守るという古典的なプロット自体は悪くないんですが、展開がやや予想通りで、読み進める中で新しい発見があまりなかったというのが本音です。 キャラクターの個性はもう少し立っていてもいいかなと感じます。敵役の忍者犬丸にしても、もっと複雑な背景があれば、物語が厚みを増したんじゃないでしょうか。 子ども向けのエンタメ作品として読めば、悪くない時間つぶしになるでしょう。でも、大人が読むときは、もう一段階の工夫があると、より引き込まれるんじゃないか。そういう意味で、可もなく不可もなく、というのが正直な感想です。気軽に読める分、それ以上のものは期待しない方がいいかもしれません。

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