先生と罪

先生と罪

くわがきあゆ

出版社:宝島社 出版年月日:2026/01/08

宝島社 | 2026/01/08

3.67
本棚登録:4人

みんなの感想

宝島社の話題作ということで手に取ってみました。学園サスペンスもの、どんでん返しが売りらしいですね。 読んでみた感想は、まあ悪くないけど特別に引き込まれたわけでもない、という感じです。教師の如月が次々と襲いかかる不穏な事件に対処していく流れは確かに気になります。犯人は誰か、という謎かけもそれなりに機能しているし、張り紙だの実家への嫌がらせだの、じわじわと緊張感を高めていく手法は上手だと思います。 ですが、最後の真犯人が明かされた時、正直なところ「ああ、そうか」という反応で、心が大きく揺さぶられるほどの驚きはありませんでした。もっと深い心理描写があるとか、人物関係がより複雑に絡み合うとか、そういった奥行きが欲しかった。サスペンスとしては機能しているけど、印象に残るほどの傑作かといえば、そこまでではないかな。 文庫本だし気軽に読むにはちょうどいい。でも改めて誰かに勧めるかといえば、微妙ですね。

話題になっていたので読んでみました。正直、ここまで面白いとは思いませんでした! 『このミス』大賞受賞というのを見かけてから気になっていたんですが、実際に手に取ってみると一気読み必至。教師・如月が直面する謎めいた出来事の数々が、次々と明かされていく過程がもう本当にドキドキします。最初は「なぞなぞ?」と思うような張り紙や不可解な事件が、終盤に向けて驚くべき真実へと繋がっていくんです。 著者の「どんでん返しの新女王」という触れ込みが大げさじゃないなと実感しました。読んでいる途中で「あ、こうなるんだ」と思ったことが次々と裏切られます。学園という舞台設定も、大人が読むには絶妙で、教師側の視点だからこその緊張感があるんですよね。 本当に短編で完結する話なのに、驚きの数が詰まっていて、文庫本としても読みやすい。主婦生活で時間が限られている身としては、効率よく興奮を味わえる一冊として重宝しています。最後の数ページのあの転換は、思わず誰かに話したくなるレベルです。30万部突破も納得です。

30万部突破という実績に惹かれて手に取った作品です。「どんでん返しの新女王」というキャッチコピーに期待を込めて読み始めたのですが、正直なところ、期待値とのギャップがありました。 学園サスペンスとしての基本的な構成はしっかりしており、謎解きの骨組みは無難にまとめられています。教師視点で不穏な事象が積み重なっていく序盤は、確かに引き込まれる面もありました。ただ、物語が進むにつれて、伏線の張り方や登場人物たちの行動原理に、些か牽強付会な部分が目立つようになります。 特にエンジニアの職業柄、論理的整合性を重視してしまう私には、いくつか「ここはちょっと無理があるのでは」と感じる箇所がありました。終盤のどんでん返しも、確かに意外性はありますが、それまでの伏線と結末を照らし合わせると、納得度は中程度といったところです。 決して悪い作品ではありませんが、大賞受賞作として期待するレベルからは一歩劣る印象。丁寧に構築された学園ミステリーを求める読者なら価値があるかもしれません。ただし、高度などんでん返しを期待する方は、その期待値を調整してから読むことをお勧めします。