れんの本棚
「御書根本」の大道ーー拝読と研鑽のために

「御書根本」の大道ーー拝読と研鑽のために

創価学会教学部 聖教新聞社 2026年2月19日

感想

最近、話題の本を読む際に、その背景知識がほしくなることが増えました。このたび手にした本は、宗教書の読み込みをサポートするガイドブックですが、予想外に実用的で面白い一冊です。 『御書』という古典的なテキストを現代人がどう向き合うべきか、その道筋を丁寧に示してくれます。特に第2章の「御書新版に親しむ」では、翻訳や配列、新規収録の背景など、テキストそのものの成り立ちを解説している点が秀逸。仕事で資料を読む際のリテラシーと通じるものがあり、自分のような多読家にとっても参考になります。 第3章の「御書の風景」では、鎌倉時代の歴史的・社会的背景を学べるのも良い。コラムで銭や衣類といった当時の生活用語を解説するなど、教養をより立体的にする工夫が随所に見られました。 唯一、宗教的信仰を持たない読者にとっては、第1章の内容がやや入り込みにくく感じる部分もありました。ただ、学問的な手引書としてはよくまとまっており、古典研究の入門書としての価値は十分あると思います。