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頭に来てもアホとは戦うな!

頭に来てもアホとは戦うな!

田村耕太郎 朝日新聞出版 2014年7月8日

感想

職場での人間関係に悩むことが増えた41歳だからこそ、この本の視点が響いた。タイトルの過激さに惹かれて手に取ったが、実は極めて実践的で理性的な内容だ。 著者が提唱する「苦手なヤツこそ利用する」というアプローチは、感情的に見えて戦略的。相手の欲望を読み取り、自分を低くして接近する――これは会社員生活で本当に機能する。部下との関係、上司との折衝、そして厄介な同僚との付き合い方まで、具体例を通じて学べる。 特に印象深かったのは、無駄な対立を避けることの重要性だ。若い頃は「こいつは間違ってる」と正面衝突することもあったが、結果は双方の消耗戦になるだけ。この本は、むしろ相手を味方に変える知恵を教えてくれる。仕事の成果を上げるには、感情より戦略が必要だというシンプルな事実が、ここまで明確に書かれた本は珍しい。 目標達成のための「人の動かし方」というより、むしろ「人間関係のストレスを減らす処世術」として読むと、さらに実用性が高まる。同年代で人間関係の課題を抱えている人には、ぜひ手に取ってもらいたい一冊だ。