チョコの本棚
感想

管理職として組織を束ねる立場にあると、日本的な意思決定や価値観の源泉がどこにあるのか、つい考えてしまう。この本はそうした問い投げかけに、明快で大胆な仮説を提示してくれます。 「日本人とは辺境人である」という切り口は、一見シンプルながら、丸山眞男から現代のマンガまで、多層的な事例を通じて説得力を持って展開されていきます。西欧中心の世界観の中で常に「外」を意識する民族性という見方は、特に職場での意思決定パターンや組織文化を考える際に実に腑に落ちるものがあります。 著者の論述は歴史的な厚みがありながらも、決して難解ではなく、むしろ読み進めるほどに引き込まれる面白さがあります。日露戦争から太平洋戦争までの例外的な時期という指摘も興味深く、現在の日本社会の諸課題を考え直す契機になるでしょう。 多忙な日常の中でも読み進めたくなる、知的興奮に満ちた一冊。日本の本質について深く考えたい方には、確実にお勧めできます。

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