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「頭がいい」とは何か

「頭がいい」とは何か

勅使川原 真衣 祥伝社 2026年2月4日

感想

管理職としての日々の中で、部下の適性評価や人材配置について考える機会が増えています。その過程で、私たちが当たり前のように使う「頭がいい」という言葉の曖昧性に気づかされました。この本はまさにそうした違和感に真摯に向き合っています。 著者は「頭がいい」という概念を多角的に分析し、単なる学力や仕事のデキではなく、社会構造と深く結びついた能力主義の問題まで掘り下げています。成績、仕事のパフォーマンス、地頭、対人スキル――これらの異なる次元の能力が、いかに「頭がいい」という一つの言葉で無理やり統一されているかが明確に示されます。 特に印象的だったのは、運や環境といった個人では制御できない要素に触れた部分です。能力主義社会に生きる私たちは往々にして、成功を純粋な個人努力の結果と見なしてしまいがちです。この本はそうした偏った見方に対して、冷静かつ説得力のある異議を唱えています。 新書という限られた紙幅ながら、重要な問題提起が極めて効果的になされており、経営層にこそ読んでほしい一冊です。

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