斎藤の本棚
公女殿下の家庭教師22 月魔の残響

公女殿下の家庭教師22 月魔の残響

七野りく / cura KADOKAWA 2026年4月17日

感想

ライトノベルの話題作ということで手に取ってみました。シリーズ第22巻ということで、さすがに長く続いているコンテンツなんだなという印象ですね。 本作は前の激戦から少し落ち着きを取り戻すまでの過程を描いているようで、キャラたちの心身の回復に焦点が当てられています。温泉という舞台設定も、息つく間もない戦闘の連続から解放される緩急として機能しているのかなと読んでいて感じました。 ただ、率直に言うと、長編シリーズの途中巻という宿命なのか、ストーリー全体としては小休止的な印象は拭えません。各キャラクターの内面描写やメイドさんの決意といった個別のエピソードは丁寧に書かれているものの、全体を通した推進力という点では若干物足りなさが残りました。 背景として存在する「歪み」などの脅威的な要素も、今後への布石として機能しているのは理解できますが、この一巻単体では十分に活かし切られていない気がします。シリーズを追い続けているファンなら楽しめるでしょうが、新規の方は前巻までの読了をしっかり済ませることをお勧めします。

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