その女アレックス

その女アレックス

ピエール・ルメートル / 橘 明美

出版社:文藝春秋 出版年月日:2014/09/02

文藝春秋 | 2014/09/02

4.12
本棚登録:12人

みんなの感想

感想

最近、書評サイトで高い評価を見かけることが多かったので、思い切って手に取ってみた一冊だ。正直なところ、ここまで緻密に計算されたサスペンスは久しぶりである。 タイトルの女性アレックスが監禁されるという状況設定だけを知っていたが、物語が進むにつれ、その予想がことごとく裏切られる。著者の心理描写の深さと、プロット構成の巧妙さには本当に驚かされた。登場人物たちの動機が次々と明かされていく過程で、ページをめくる手が止まらなくなった。 ここまで読んで気づくのだが、これは単なるサスペンス小説ではない。人間の心の奥底にある執着や怨念、そして復讐心といった根源的なテーマに深く切り込んでいる。54歳になると、人生経験もそれなりに積んできたが、この作品が描く人間関係の葛藤は非常にリアルで、他人事とは思えない部分もある。 若干、後半の展開に強引さを感じる部分がなくはないが、全体的には非常に完成度の高い傑作だと評価したい。ベストセラーという評判に納得できる一冊である。

感想

ベストセラーということで手に取ってみたが、想像以上に引き込まれた。サスペンス小説として、登場人物の心理描写が実に丁寧で、エンジニアとしてロジカルに物事を考える習慣がある自分でも、予測の斜め上を行く展開に何度も驚かされた。 物語の仕掛けについては、よくあるトリックものではなく、キャラクターの内面にこそ本質があるという構成が秀逸だ。一見するとシンプルな状況設定から、どのようにして想像を超えた物語へと発展するのか、その過程が見事に計算されている。読み進むにつれ、序盤の描写が後半にどう繋がるのかを推測する快感がある。 ただし、ページをめくる手が止まらなくなるタイプのエンタメ小説というより、じっくり考えながら読み進める必要がある。その点で全員向けとは言いがたいかもしれない。それでも、ミステリとしての完成度は高く、読了後に「なるほど、こういう話だったのか」と納得できる満足感がある。ミステリ好きで、ある程度の読書経験がある人なら確実に楽しめる一冊だ。

感想

最近話題になっていたので手に取ってみました。いやはや、これは素晴らしい。80年も生きていると、人間というものがわかったつもりになっていますが、この作品はそうした先入観を見事に打ち砕いてくれます。 監禁される女性アレックスという設定だけで判断すると、ありきたりなサスペンスかと思うでしょう。ところが物語が進むにつれ、次々と予想外の展開が襲いかかる。登場人物たちの心の奥底にある秘密や思惑が浮き彫りになっていく過程が実に巧妙です。 文庫本という手頃なサイズながら、心理描写の深さと物語の構成力は一級品。著者の筆力に引き込まれ、徹夜をしてしまいました。人生経験豊かなはずの私が、ここまで翻弄されるとは。 今、世間で話題になっているというのも納得です。同年代の友人たちにも薦めたい一冊。定年後の日々に、こうした知的興奮をもたらしてくれる本との出会いは、本当に贅沢なものだと改めて感じました。

感想

正直に申し上げると、派手な帯の謳い文句に若干の警戒心を持ちながら手に取った一冊でした。「予想を全て裏切る」という触れ込みは、往々にして期待値を上げすぎてしまうものですから。しかし、その不安は杞憂に終わりました。 本書の秀逸な点は、単なるどんでん返しに頼らず、登場人物の心理描写の奥深さで読者を引き込んでいく点です。監禁という絶望的な状況下で、主人公アレックスが何を考え、何を企てるのか。その過程が緻密に、時に痛切に描かれています。中盤までは予測できない展開の連続で、寝る時間を忘れてしまいました。 ただし、一点だけ留保があります。後半の急展開は、人によっては唐突に感じるかもしれません。心理的な説得力を求める方は、多少の違和感を覚える可能性があります。 それでも、会社での疲労が溜まった夜間に、一気読みできるページターナーとしての力強さは確実です。会社員として時間に制限がある身ですが、その中でも徹夜する価値のある傑作だと感じました。

感想

最近、書店で話題になっていたこの本をついに読んでみました。正直なところ、こんなに引き込まれるサスペンスはしばらく読んでいなかったです。 監禁されたアレックスという女性の視点から始まるんですが、最初から息つく暇もないほどの緊迫感。ページをめくる手が止まりません。登場人物たちの思惑が絡み合っていく中で、読者の予想は次々と裏切られていきます。まさに帯に書かれた通り「予想を全て裏切る」んです。 若い頃、サスペンス小説をよく読んでいたんですが、この歳になると新しい作品との出会いは貴重。複雑に見える物語も丁寧に読み進めると、実に計算し尽くされた構成になっていることに感心しました。ラストの衝撃度たるや!なるほど、これが英米ミステリ界で話題になるわけだと納得です。 週末のパート休みに一気読みしてしまいました。人生経験が長い分だけ、登場人物たちの心理描写もより深く理解できた気がします。話題の本として確実な傑作だと思います。

感想

文庫本だから気軽に読めるかと思ったら、さすがベストセラーだけあって、一気読みしてしまいました。監禁されている女性アレックスの話なんですが、予想の斜め上をいく展開ばかりで、何度も騙されました。 この歳になると、よくある犯罪サスペンスはもう見飽きたという感じなんですが、この作品はそういった先入観を次々と裏切ってくれます。アレックスという女性の秘められた計画が明かされていく過程は、本当に目が離せません。序盤から中盤にかけて「どうなるんだろう」と引き込まれ、終盤の怒濤の展開には驚かされました。 翻訳ものとは思えないほど読みやすく、キャラクターも魅力的です。心理描写も細かくて、人間ってこういう一面もあるのかと改めて考えさせられる部分もある。仕事から帰ってきて、のんびり読むのにぴったりでした。 ミステリ好きなら絶対外さない一冊だと思います。同じシリーズの他の作品も読んでみたくなりました。

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