読書メモの本棚
感想

話題になっていたので手に取った一冊です。昭和36年から平成にかけて、学習塾の経営を通じて教育に向き合い続ける大島家三世代の物語。商売人として長年自営業をしてきた身としては、この家族の苦労と決断がよく理解できました。 塾という存在が時代とともにどう変わっていくのか、そして親から子へ、孫へと受け継がれていく想いや葛藤が丹念に描かれています。学校教育への疑問から始まった創業の精神が、果たしてどこへ向かうのか。その問い自体が実に興味深い。 一人の人生でも大変なのに、三世代にわたる物語ですから相応のボリュームがあります。しかし退職後の今だからこそ、このような大作を読む時間的余裕を持てるのは幸せなことですね。時間をかけて読む価値のある作品です。教育者、親、経営者など、様々な立場で人生と向き合う人物たちの描写に引き込まれました。現代にも通じる課題を問いかけてくる良い小説だと思います。

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