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感想

遠藤周作の『沈黙』を読み終わりました。以前からレビューで高評価を目にしていたので、いつかは読まねばと思っていた一冊です。 信仰とは何か、神とは何かという根本的な問いに向き合った傑作でした。主人公の司祭が経験する苦悩と葛藤は、宗教の有無を問わず、人生において何かを信じることの覚悟について深く考えさせられます。 特に印象的だったのは、物語が進むにつれて、単なる宗教的葛藤に留まらず、人間の弱さや矛盾と真摯に向き合う普遍的なテーマへと広がっていく点です。遠藤周作の筆致は決して難解ではなく、むしろ平易で誠実。だからこそ、その奥底に潜む深い哲学がじわじわと心に浸透します。 会社員として日々を過ごすなかで、選択や責任の重みについて改めて考える機会をくれた作品。重厚なテーマながら、読み終わった後には静かな充足感が残りました。迷いながらも歩み続けることの意味が、そっと理解できた気がします。慎重に選書する身だからこそ、時間をかけてでも出会えてよかった。

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