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アラビアン・ナイト(3)

アラビアン・ナイト(3)

前嶋信次 平凡社 1988年12月1日

感想

平凡社版『アラビアン・ナイト』の第3巻をようやく手にしました。これまでの巻を読んで、この作品の奥深さにすっかり魅了されていたのですが、期待通り—いや、期待以上の素晴らしさです。 本巻では、登場人物たちの運命がより複雑に交錯していきます。一つの物語が次々と連鎖していく構造が実に巧妙で、どこまで話が続くのか、どう収束するのか、先が気になってページをめくる手が止まりません。翻訳も流麗で、古典ながら現代でも十分に引き込まれる物語として成立しているのが素晴らしい。 39歳になって改めて感じるのは、人生経験が増えたからこそ、登場人物たちの選択や葛藤に深く共感できるようになったということです。若い頃に読んでいたら見落としていたであろう細やかな心理描写が、今は胸に沁みます。 慎重な性格で本選びには時間をかけるタイプですが、この続きシリーズなら迷わず第4巻も揃えたいと思っています。古典の魅力に改めて目覚めさせてくれた一冊です。