松本清張全集 第46巻 風紋 夜光の階段

松本清張全集 第46巻 風紋 夜光の階段

松本 清張

出版社:文藝春秋 出版年月日:1983/12/19

文藝春秋 | 1983/12/19

4.50
本棚登録:2人

みんなの感想

感想

松本清張の作品を読むのは、仕事のストレスから頭をリセットするのに最適だと気づきました。この全集の第46巻に収録されている「風紋」と「夜光の階段」も、期待通り引き込まれる傑作揃いです。 「風紋」は、一見平穏な日常に潜む人間関係の綾を丹念に描いており、読み進むにつれて登場人物たちの行動が別の意味を帯びてくる快感があります。複雑な動機が少しずつ明かされていく構成が秀逸で、推理小説というより心理描写に重きを置いた作品という印象を受けました。 もう一編の「夜光の階段」も同様に、綿密な取材に基づいた現実感と、清張特有の社会派的視点が融合していて、単なるエンターテインメント性を超えた深みがあります。 ただ、ボリュームがあるため、慌ただしい日々の中ではまとまった読書時間が必要。腰を据えて読む覚悟が必要ですが、その時間投資に見合う充足感は確実にあります。清張ファンはもちろん、社会派ミステリに興味がある方には迷わずお勧めできます。

感想

松本清張の作品は何冊読んでも飽きることがありませんが、この全集第46巻も期待を裏切りませんでした。 「風紋」と「夜光の階段」の二編が収められていますが、どちらも清張らしい綿密な人間観察と巧みなストーリー展開が素晴らしい。複雑に絡み合った人間関係が徐々に解きほぐされていく過程を追うのは、本当に面白い。 何よりこの年になって感じるのは、清張が描く登場人物たちの迷いや葛藤が、自分の人生経験と重ね合わせられるようになったということです。表面では見えない人間の心の奥底にある秘密や後悔──そうしたものを清張ほど真摯に、そして優しく描ける作家は少ないと思います。 全集という形で丁寧に製本されているのも嬉しい。活字も読みやすく、ボランティア活動で疲れた夜でも安心して手に取れます。これからも少しずつ集めていきたいと思っています。

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