近藤の本棚
陰の実力者になりたくて! 07(7)

陰の実力者になりたくて! 07(7)

逢沢 大介 / 東西 KADOKAWA 2026年4月1日

感想

シリーズを通じて期待値は高かったのですが、第7巻は本当に素晴らしかった。エンジニアの仕事をしていると、複雑に絡み合う問題をいかにシンプルに、かつ的確に解決するかが重要になるのですが、この作品の構成にはそれと似た爽快感があります。 王位継承戦という大きな舞台設定に、複数の派閥や陰謀が絡み合うなかで、シドというキャラクターの立ち振る舞いが実に秀逸。一見すると無理やりな展開に見えるかもしれませんが、丁寧に読み進めるとすべてが計算された上での行動だと分かります。慎重に作品を選ぶ性分の私が唸ったのは、そこに変な無理矢理感がないこと。キャラクターの行動動機が一貫していて、世界観の中に説得力がある。 アルファのドラマも加わり、キャラクター達の関係性がより深掘りされていく過程は本当に興味深いです。エルフの国という新しい舞台設定も魅力的で、次巻が待ち遠しくなる終わり方をしています。軽妙さと奥深さを両立させた傑作だと思います。

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