近藤の本棚
女たちのジハード

女たちのジハード

篠田 節子 集英社 2000年1月25日

感想

直木賞受賞作と聞いて手に取りましたが、期待以上の読み応えでした。 保険会社という職場を舞台に、異なるバックグラウンドを持つ女性たちのリアルな葛藤と成長が丁寧に描かれています。結婚、キャリア、生き方——同じ世代として共感できるテーマばかり。エンジニアとして仕事第一で来た自分にとって、それぞれが納得いく幸せを模索する姿勢がとても響きました。 素晴らしいのは、これが説教的ではないこと。各登場人物の選択を尊重しながら、人生に完璧な正解などないことを静かに示してくれます。読んでいて、自分の人生を改めて考えさせられました。文章も読みやすく、短編のような構成で各章が独立していながら全体で深みが増していく構成も秀逸です。 数年前に出版されたとのことですが、今読んでも古さを感じさせません。むしろ、現代を生きる女性なら誰しもが心に留めておくべき一冊だと思います。直木賞の選考委員たちの評価に納得です。

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