そうたの本棚
感想

辞書編集という地味だけど奥深い世界を舞台にした作品。最初は地味なテーマだなと思って手に取ったんですが、これが想像以上に面白かった。 主人公・馬締光也が営業部から辞書編集部に異動になり、『大渡海』という新しい辞書を作り上げるまでのストーリー。一言で言うと「言葉への向き合い方」が丁寧に描かれているんです。エンジニアの仕事でも「正確さ」は重要だから、その大切さがすごく響きました。 個性的なキャラクターたちのやり取りも良くて、定年を控えたベテランから若い世代まで、登場人物ぞれぞれが辞書編集を通じて成長していく過程が素敵。何か大きな事件があるわけじゃないんですが、地道な仕事の中にある人間関係の温かさがじんわり伝わってくる。 仕事に没頭することの喜びとか、同じ目標に向かって進む仲間の大切さとか、そういうテーマが好きな人なら絶対気に入ると思います。気負わずに読める良い作品でした。

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