健太の本棚
喧嘩屋 取次屋栄三 <新装版>

喧嘩屋 取次屋栄三 <新装版>

岡本さとる 祥伝社 2026年3月11日

感想

人情時代小説というジャンルは正直これまで手に取ることが少なかったんですが、このシリーズの評判を聞いて試しに読んでみました。正解でした。 栄三という主人公の魅力がまず素晴らしい。かつての相棒との再会という設定は一見ありふれた展開ですが、そこから生まれる人間関係の機微の描き方がいい。昔はやくざだった男が変わっていく過程、そしてそれを見守る栄三のさりげない優しさ——こういう細かな心理描写が読んでいて心地よいんです。 フリーランスをやってると、人間関係ってどうしても浅くなりがちなんですよね。だからこそ、この作品で描かれるような深い信頼関係や義理人情みたいなものに惹かれるのかもしれません。江戸という舞台設定も手伝ってか、時間を忘れて読み進められました。 新装版ということで読みやすさも工夫されているようですし、シリーズ106万部という数字も納得。今までスルーしてた埋もれた傑作を発見した感覚です。次巻も早速気になってます。

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