裕子の本棚
感想

本屋でレビューが好評だったので手に取ってみました。五分時間がずれた別の日本という設定は興味深く、最初は引き込まれました。ただ、読み進めるうちに、戦闘や戦争の描写が思いのほか多く、74歳の身には少々重たく感じてしまいました。 物語の構想は悪くないのですが、中盤から後半にかけて、独特の世界観の説明が複雑になり、正直なところついていくのに疲れてしまいました。エッセイや柔らかい小説に慣れている私には、このような歴史冒険小説の厚みと濃密さが、むしろ負担になってしまったようです。 文庫本ということで読みやすさを期待していたのですが、やはり腰を据えて集中力を保つ必要がありました。若い頃ならば楽しめたかもしれません。丁寧な構成ではあるのですが、万人向けとは言いがたく、戦国冒険譚が好きな方向けの一冊なのだと思います。

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