しんの本棚
感想

入社して半年、仕事の合間に読み終わりました。この本の面白さは、人類史を従来の「物質的進化」ではなく「認知能力と虚構による支配体系」という新しい視点から解き明かしているところです。 国家や通貨、企業といった見えない約束事がいかにして人類を一つの方向へ導いてきたのか。そうした虚構がなければ、ここまで大規模な協力社会は成立していなかったという論点は、非常に説得力があります。仕事の現場でも、会社という組織も結局は共有された虚構だと気づかされ、妙に納得しました。 ただ上巻だけではまだ序幕で、議論が十分に展開されていない部分もあります。また、著者の仮説に対しては異論も多いようですが、それでも既存の世界史の見方を根本から揺さぶられる体験は価値があります。評価の高さが頷ける一冊。下巻も続けて読みたいです。

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