本大好きおじさんの本棚
感想

夫婦関係って、本当に難しいなあと改めて感じさせてくれた一冊です。 医療の現場で色々な人間関係を見てきた立場として、この本に登場する四組の夫婦たちの葛藤がとても他人事には思えませんでした。特に最初の話、娘さんの結婚をめぐって夫婦で意見が対立するくだりは、長年連れ添っていても相手のことを本当には理解していないのかもしれない、という不安感がじんわりと伝わってきて。 仕事に子育て、人生の中で当たり前だと思っていたことが、実はそうではなかったのかもしれない。そういう「気づき」の瞬間を丁寧に描いているのが素敵です。決して劇的ではないけれど、静かに心に残る。疲れた日の夜に、気軽に読める文庫本として最適ですし、読む年代によって感じ方も変わるんだろうなあ、と思わせられます。 夫とすれ違うことがあるなら、この本をそっと勧めてみたい。もしかして、相手も同じ気持ちかもしれないから。

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