ゆーきの本棚
人生は逆算できるのか

人生は逆算できるのか

勅使川原 真衣 筑摩書房 2026年8月6日

感想

最近の新書コーナーで見かけることが多いこの本を手に取ってみました。人生を逆算して計画することの是非を問う内容だとのことでしたが、八十年も生きてきた身からすると、複雑な思いです。 確かに著者の指摘は一理あります。人生がプロジェクトのように完全に計画できるものではないというのは、我が身をもって痛感しています。若い頃の思い描いた人生設計と現実がいかに異なったか、そのズレが時に良い方へ転じたこともあります。 ただ、この本全体としては、いささか若い世代向けの説教めいた部分が目立つような気がします。「自分を生きる」という理想は美しいですが、現実の人生はそれほど単純ではありません。ある程度の計画性と、計画に頼らない柔軟性のバランスこそが大切なのではないか。 新書らしく読みやすくまとめられてはいますが、特に目新しい視点があるわけでもなく、可もなく不可もなくといった印象です。若い読者には刺激になるかもしれませんが、人生経験の長い者にとっては、もう少し深掘りした議論を期待していました。

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