ゆーきの本棚
兇人邸の殺人

兇人邸の殺人

今村 昌弘 東京創元社 2025年10月10日

感想

最近、ドラマでも話題になっている『屍人荘の殺人』シリーズとのことで、この第3弾を手に取ってみました。80歳にもなると、ページをめくるのも一苦労ですが、この作品はぐいぐいと引き込まれました。 廃墟遊園地という舞台設定がまず素晴らしい。昭和の時代を知る私たちには、かつての栄光から朽ちていく風景が独特の恐怖心を生み出します。屋敷内での連続殺人事件と、登場人物たちの絶望的な状況描写は、本当に手に汗握る思いで読み進めました。 著者・今村昌弘の筆力に感服します。複雑に絡み合った謎が、最後にきちんと解き明かされる爽快感。そして綾辻行人との対談も興味深く、ミステリー文学の奥深さを改めて認識させられました。 若い頃ほど長編小説を読むのは体力が必要ですが、この作品はそれだけの価値があります。エンタメ性と知的満足度のバランスが絶妙。今時の話題作もなかなかやりますね。

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