てつの本棚
眠れる森の悪魔 3 禁忌×事業

眠れる森の悪魔 3 禁忌×事業

鹿条シキ / 呉々 オーバーラップ 2026年2月25日

感想

シリーズの3巻ということで、これまでのストーリーの延長線上で読み進めました。主人公シェリエルが事業展開へと動く過程や、異世界ファンタジーの枠組みの中で現代的なビジネス知識を活かしていく設定は面白い。スパサロンのお披露目シーンなど、そうした部分の描写には工夫が感じられます。 ただ、正直なところ、この巻を通して大きな驚きや引き込まれる要素が少なく感じました。事業話と戦争の予兆という複数の筋が並行して進むものの、どちらも中途半端な印象で、物語として一つの盛り上がりに欠けているように思います。学校の教科書採択で複数の書籍を比較する時の感覚に近いでしょうか——「まあ悪くないな」という評価で、心が躍るほどではない、という感じです。 キャラクターたちの関係性や世界観そのものは好きなので、次巻への期待は持ちつつも、このボリュームの中では「続きが気になる」というところまでは至りませんでした。シリーズ継続予定なら、次はもう一段階、エンジンをかけてくれると期待しています。

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