石井の本棚
東京ガールズブラボー(上巻)

東京ガールズブラボー(上巻)

岡崎京子 宝島社 1995年12月1日

感想

話題作ということで手に取ってみたのですが、正直なところ期待とのズレが大きく、途中で読むのが苦痛になってしまいました。 エンジニアという仕事柄、論理的で深い思考を要する作品に惹かれるのですが、このマンガは表面的なキャラ描写に終始してしまい、物語として成立していないように感じます。キャラクターの行動原理が不明瞭で、なぜこうなるのかという疑問が解消されないまま話が進んでいく。技術書を読むときと同じく「なぜ?」という問いを大切にする性分なのですが、その欲求が全く満たされません。 また、セリフ運びも稚拙で、キャラ同士の会話に説得力を感じられません。実際のマンガとしての構成力や表現力という点でも、同出版社の他作品と比べるとクオリティに疑問が残ります。 個人の好みの問題もあるかもしれませんが、評価が高いという前評判ほどの内容ではなく、上巻で断念することにしました。もう少し骨太のストーリーテリングを期待していただけに、残念です。

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