記号論理学の原理

記号論理学の原理

ハンス・ライヘンバッハ / 石本新

出版社:大修館書店 出版年月日:1982/07/01

大修館書店 | 1982/07/01

3.00
本棚登録:2人

みんなの感想

感想

エンジニアとして論理的思考に慣れているはずなのに、記号論理学の世界に足を踏み入れると新しい視点が次々と開かれていく。この本はそんな体験をくれた。 著者の説明は極めて体系的で、基礎から段階的に進む構成が実に読みやすい。プログラミングやデータベース設計の経験が、記号と論理の関係性を直感的に理解するのに役立つのを感じた。形式言語やアルゴリズムに親しんでいると、ここで扱われる記号体系がいかに精密かがより深く伝わってくる。 ただ、後半に進むにつれて抽象度が上がり、章によっては読み進めるのに時間がかかる部分もあった。数式や論証例がもう少し豊富だと、さらに理解が深まったのではないかと思う。 それでも全体を通じて、人文学的な厳密性と実用性のバランスが取れた良い入門書だ。論理学の基礎を体系的に学びたい人、特に科学的思考に関心がある人にはぜひ勧めたい。知的な興奮を味わえる一冊である。

感想

記号論理学の入門書として手に取ったのですが、正直なところ期待とのギャップを感じました。 人文思想系の専門書を読み慣れている身としては、本書の説明方法や構成に物足りなさを感じます。記号論理学という複雑なテーマを扱うには、もっと段階的かつ丁寧なアプローチが必要だと思うのですが、後半に進むにつれて急に難度が上がり、読者を置き去りにしている印象を受けました。 また、理論的な正確さは評価できるものの、なぜこの学問が必要なのか、哲学や言語学とどう関連しているのかといった文脈的な説明が不足しているように感じます。単なる技術的な解説に終始しており、人文知識として統合する手がかりが欠けているのです。 評判の高い本という触れ込みでしたが、本書については疑問が残ります。初学者向けにしては難しすぎ、専門家向けにしては物足りない。万人向けを目指すなら、もう一層の工夫が必要だったのではないでしょうか。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ