読書好きおじさんの本棚
感想

話題になっていたので気になって手に取りました。逮捕された女性と記者の関係を軸に、欲望や権力について問い直していくストーリーです。 フェミニズムや消費社会への言及など、現代的なテーマを扱っており、その点は興味深かったです。ただ、読み進めていくにつれ、設定の奇抜さに物語が振り回されているような感覚が拭えませんでした。梶井という人物の行動原理や魅力がもう一歩明確でなく、なぜここまで周囲が彼女に翻弄されるのか、その説得力に欠けるように感じました。 文章自体は読みやすく、ページをめくる手は止まりませんが、読み終わった後に残る余韻や思考の余白が少ないように思います。社会派長編として評価される理由は理解できますが、個人的には深掘りが足りず、中途半端な印象を持ってしまいました。 流行りの本を追うのは好きですが、このケースは「話題だから」という理由だけでは、もう一度手に取ろうとは思わないというのが正直なところです。会社員として日々忙しい中での読書時間は貴重。もっと心に残る一冊を求めたいなと感じました。

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