六人の嘘つきな大学生

六人の嘘つきな大学生

浅倉 秋成

出版社:KADOKAWA 出版年月日:2021/03/02

KADOKAWA | 2021/03/02

4.50
本棚登録:5人

みんなの感想

感想

本屋大賞ノミネート、各ランキングで話題沸騰中との触れ込みに惹かれて手に取った一冊です。 IT企業の最終選考に残った六人の就活生が、一カ月という期限の中で与えられた課題に取り組む—シンプルながら、その背後に隠された複雑な人間関係と思惑が絡み合う構成が見事です。登場人物たちが本当に「嘘つき」なのか、それとも何か別の事情があるのか、最後まで気が抜けません。 仕事で人材採用に関わる身として、リアリティある部分と「こんなことあるか」と苦笑する部分が入り混じっていて、その落差も楽しい。各人物の視点が交錯するミステリー展開は、このジャンルとしてしっかり完成度が高いと感じました。 ただ、後半に向けてのページ数配分がやや気になり、もう少し余韻を持たせてほしかった場面もあります。それでも、トレンドのミステリー作品を読みたい方には間違いなくおすすめできる、充分な魅力を備えた作品です。職場の同僚たちにも薦めたくなりました。

感想

本屋大賞ノミネートということで、期待を持って手にした一冊です。IT企業の採用試験を舞台にした六人の就活生の物語ですが、タイトルの「嘘つき」という言葉が気になり、慎重に読み進めました。 最初は、誰が本当のことを言っていて、誰が嘘をついているのか、その見極めが難しく感じましたが、それがこの作品の魅力だと気づきました。各人物の視点から物語が展開され、同じ出来事でも見方によって全く違って見える—その巧妙さに引き込まれました。 特に印象的だったのは、登場人物たちが必ずしも悪意から嘘をついていないという点です。自分を守りたい、良く見せたいという誰もが持つ心理が丁寧に描かれていて、複雑な人間関係が実に現実的に感じられました。 ただし、物語が複雑なゆえに、時々「あれ、これはどういう意味だったんだろう」と立ち止まることもありました。でも、それもこの作品の仕掛けの一部なのだと思います。 ミステリが好きな方はもちろん、人間の本質に興味のある方にもお勧めできる、良い読書体験となりました。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ