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傲慢と善良

傲慢と善良

辻村深月 朝日新聞出版 2022年9月7日

感想

書店で何度も手に取ったものの、購入に踏み切れずにいた一冊です。あるレビューで「人間関係のモヤモヤが解ける」という言葉を見かけ、ようやく読んでみることにしました。 結果として、本当に良い選択でした。婚約者の失踪という謎を追いながら、主人公が彼女の人生と向き合う過程は、単なるミステリーではなく、私たち自身が他人をどう理解するのかという根本的な問いかけになっています。 39歳になって、人間関係には予測不可能な側面があることを実感しています。この物語は、そうした複雑さを丁寧に、それでいて前向きに描いていて、心が軽くなりました。登場人物たちの葛藤が身近に感じられるのは、著者が人間の本質をちゃんと見つめているからなのだと思います。 「恋愛だけでなく生きていくうえでの悩みに答える」という説明文は誇大ではありませんでした。仕事で疲れた時の読書に、こういった作品と出会えたことは本当に幸運です。慎重派の私も自信を持ってお勧めできます。

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