莉子の本棚
DETECTIVE X CASE FILE #2 ブラックローズ

DETECTIVE X CASE FILE #2 ブラックローズ

SCRAP出版 2024年9月27日

感想

道尾秀介さんの作品は以前から気になっていたのですが、この「ブラックローズ」は脱出ゲーム型の仕掛けということで、正直なところ最初は戸惑いました。ただ、他の方のレビューを参考にしながら手に取ってみると、これが予想外に面白い経験でしたね。 ホテルのパーティで起きた殺人事件という舞台設定は、古典的ながらも親しみやすく、登場人物たちの証言や資料を辿りながら謎を解いていく過程が、まるで自分も捜査に参加しているような臨場感をもたらします。年を重ねた身としては、こうした参加型の読書体験は新鮮でした。 ただし、提示される情報の量が相当あるので、時に読み返す必要も生じます。それがいくらか手間に感じる瞬間もありましたが、その代わりに真実に辿り着いた時の達成感は格別です。何度も考え直させられる構成は、著者の仕掛けの巧みさを感じさせます。 慎重派の私でも楽しめた一冊。知的興奮を求める方には、特におすすめできます。

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