読書三昧の本棚
戦国北条氏

戦国北条氏

山口博 中央公論新社 2026年2月20日

戦国時代の北条氏について体系的に学べる一冊です。小田原城を中心に関東で勢力を保った北条家の、初代・早雲から五代にわたる百年の歴史がコンパクトにまとめられています。 新書というフォーマットなので読みやすく、経営者として同じ自営業の立場から見ても、領国統治や同盟戦略の部分は参考になるところがありました。特に一族の結束を重視し、民政を大切にする姿勢は現代にも通じるものがあります。 ただ、正直なところ少し淡々とした印象は否めません。戦国時代の醍醐味とも言える人間ドラマや、豊臣政権との対立がなぜそこまで激化したのかといった深掘りが、もう少しあってもよかったのではと感じました。歴史の大枠をつかむには十分ですが、もっと引き込まれる叙述があれば、より楽しめたと思います。 話題の本をチェックしたい時には手軽で良いですが、戦国ファンなら他の著作も合わせて読むことをお勧めします。