近藤の本棚
完全独習 統計学入門

完全独習 統計学入門

小島 寛之 ダイヤモンド社 2006年9月1日

感想

仕事でデータ分析の必要性を感じるようになり、数学に苦手意識がある人向けの入門書として選んでみました。確かに中学数学だけで理解できるというコンセプトは魅力的です。 ただ実際に読み進めると、「最短時間で到達」という謳い文句の割には、説明が冗長に感じられる箇所が多くありました。図表は充実しているものの、実際のデータを使った演習問題が少なく、理論的な理解に留まってしまう感覚が否めません。 エンジニアとして感じるのは、この本が目指す「簡潔さ」と「正確さ」のバランスが取れていない点です。複雑さを避けるあまり、重要な前提条件や限界について説明不足な部分が散見されます。実務でこの知識を活かそうとすると、もっと深掘りが必要になるでしょう。 統計学の本当の入門には悪くないかもしれませんが、実践的なスキルを身につけたい場合は、別の教材と組み合わせることをお勧めします。期待値より一段階下の内容だった印象です。