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わざわざ書くほどのことだ

わざわざ書くほどのことだ

長瀬ほのか 双葉社 2025年11月19日

感想

話題の著者だからということで手に取ってみたのだが、正直なところ期待と現実のギャップが大きかった。 奇抜な登場人物たちのエピソードを軽妙に綴るという触れ込みだったのだが、読んでいると、どうも筆の運び方が一本調子に感じられてしまう。古生物学者の夫だの、名前のついた兎だの、自宅を焼いてしまった祖母だの……個性的なキャラクターは揃っているのに、それぞれのエピソードの掘り下げが浅くて、つながりも見えてこない。 管理職生活が長いせいか、私はどうしても「これはどこに向かっているのか」という着地点を求めてしまう傾向があるのだろう。でも本来エッセイはそうした構成美を求める読み方に適さない作品なのかもしれない。ただ、気軽に楽しむ読書が好きな私であっても、もう少し何かしらの温かみや深みが欲しかった。 悪くはないのだが、わざわざ最後まで読む必要があったのかなと、今はそう感じている。

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