わざわざ書くほどのことだ

わざわざ書くほどのことだ

長瀬ほのか

出版社:双葉社 出版年月日:2025/11/19

双葉社 | 2025/11/19

4.50
本棚登録:4人

みんなの感想

古生物学者の夫、名前が関根という兎、自宅を半焼させた祖母——こんなキャスト揃いの家族エッセイ、そうそうありません。でも読み始めるとすぐに引き込まれてしまいました。 著者が描く日常って、どれも本当に「わざわざ書くほどのことか?」と思うような些細なエピソードばかりなんです。でもそこが最高。脱いだ服を雪に隠すとか、兎とのやり取りとか、読んでいると「え、ちょっと待って、なんでそんなことに?」と思わず笑ってしまう。 軽妙なタッチで書かれているので、難しい印象批評とかじゃなく、本当に友人が話しかけてくるような感覚で読める。大学院の研究で疲れた脳をリセットするのにぴったりでした。個性的でちょっと変わった人たちの話なのに、どこか愛おしく感じられるのは、著者の眼差しの優しさのせいだと思います。 気軽に読めるエッセイをお探しの方、特に身近な人間関係の面白さを再認識したい時にお勧めです。こういう本を読むと、自分の周りの「些細なこと」も実は結構大事だなって感じます。