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別冊ダ・ヴィンチ 有栖川有栖のミステリな世界

別冊ダ・ヴィンチ 有栖川有栖のミステリな世界

有栖川 有栖 KADOKAWA 2026年3月23日

感想

有栖川有栖のファンなら手に取る価値のある一冊だ。仕事の合間に愛読している火村英生シリーズだが、この別冊を通じてその創作世界をより深く理解できた。 特に良かったのはロングインタビューと書斎紹介のセクションだ。50を過ぎると、作品の背景にある著者の思考や執筆環境に興味が湧くようになる。有栖川がどのような環境でミステリを紡ぎ出しているのか、その一端が垣間見えるのは興味深い。 書き下ろしの短編「足跡と轍」も火村シリーズの愛好者としては嬉しい。限定的ながらも新作が読めるというのは、長年の読者への贈り物といえるだろう。論考や対談も充実しており、ミステリ作家たちによる視点の違いが刺激になった。 唯一、欲を言えばもう少しページ数があってもよかった気もするが、気軽に読める別冊としてはバランスの取れた構成だと思う。仕事で疲れた夜、こうした編集本で好きな作家の世界観に浸るのは、いい気分転換になる。