みかんの本棚
論理的思考とは何か

論理的思考とは何か

渡邉 雅子 岩波書店 2024年10月21日

感想

この一冊は、私がフリーランスとして意思決定を迫られる場面で、幾度となく立ち返りたくなる本になりました。 「論理的思考」と聞くと、数学的な厳密性や演繹法を思い浮かべる人も多いでしょう。しかし著者が示すように、論理学、レトリック、科学、哲学といった異なる領域では、「論理的」の意味すら大きく異なります。これほど明確に、かつ体系的にこの違いを論じた本は珍しい。 特に印象深かったのは、思考の目的によって使い分けるべき手法があるという指摘です。クライアントを説得する場面では論理学的な厳密さより説得力が要るし、新しい知見を得たいなら科学的な推論が必要。この柔軟性を理解することで、自分の思考プロセスを格段に改善できました。 岩波新書らしい知的な深さを保ちながらも、実践的な応用可能性に富んでいます。複雑な現代社会を生き抜く上で、多元的な思考法を備えることの重要性を痛感させられました。評価の高さに納得の一冊です。

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