むしの本棚
感想

このミス大賞受賞作ということで手に取ってみたんですが、期待通りの面白さでした。学園を舞台にしたサスペンスで、教師・如月が同僚の死をめぐる謎を追っていく流れなんですが、一気読み必至のページターナーっぷりですね。 仕事で疲れた脳でも引き込まれるテンポの良さが素晴らしい。犯人は誰なのか、登場人物たちが隠している秘密は何なのか、読み進めるにつれて次々と新しい疑問が湧き出てくる構成になっています。特に三年生の夏合宿という舞台設定が、物語を盛り上げるのに効果的に機能している。 最後のどんでん返しも含めて、ノンストップ反転劇という謳い文句は伊達じゃありません。途中で「あ、こういう流れか」と思わせておいて、その予想を裏切ってくるんです。その感覚がたまりませんね。 強いて言えば、キャラクター描写がやや記号的に感じる場面もありましたが、このペースと構成の前では気になりません。エンジニアとして複雑な問題解決に慣れてるせいか、こういった多層的なストーリーがスッキリ着地するのを見るのは本当に気持ちいい。気軽に読める傑作サスペンスです。

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