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小説 千本桜 六(6)

小説 千本桜 六(6)

黒うさP/WhiteFlame / 一斗まる 角川アスキー総合研究所 2019年3月30日

感想

シリーズ6巻ということで、物語の中盤から後盤へ向けての緊張感が高まる時点での刊行なのだろう。キャラクターの内面的な葛藤と外的な対立が絡み合い、それなりに盛り上がった構成になっている。 ただ正直なところ、ここまで来るとライトノベルの定型的なパターンから脱しきれていない感は否めない。キャラ同士の感情的な衝突と和解、そして大きな決戦への突入――わかりやすさと親しみやすさを重視した展開ではある。イラスト担当の一斗まるの絵は相変わらず魅力的で、そこに救われている面もある。 ニコニコ動画の楽曲から派生した作品だけに、この手の作品に求められる「リズミカルな面白さ」は確実に機能している。ただ、複数の登場人物の視点が交錯する場面設定は、読み応えとしてはもう一段階の工夫があってもいいのではと感じた。 続きが気になる人にとっては必読だろうし、決戦へ向けてのモメンタムは十分に感じられる。悪くない一冊ではあるが、特別な感動や発見があるわけではないというのが率直な印象だ。

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