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ババヤガの夜

ババヤガの夜

王谷 晶 河出書房新社 2023年5月9日

感想

暴力団の運転手兼護衛という、かなり危険な設定が面白そうだと思って手に取りました。主人公・依子のキャラクターが本当に魅力的です。暴力を唯一の趣味とする女性という、一見すると単純な設定なのに、彼女の内面の複雑さが丁寧に描かれていて、ページをめくる手が止まりませんでした。 会長の一人娘との関係性も興味深く、二人の間に生まれる信頼と秘密のレイヤーが絡み合うことで、物語がどんどん深くなっていく感覚があります。「血が逆流するような描写」というキャッチフレーズ通り、アクションシーンはかなり迫力があります。ただ暴力的なだけでなく、その先にある人間関係の機微を感じさせる書き方が秀逸だと思いました。 主婦業に疲れた日の気分転換に読むには最高の一冊。重い内容ですが、適度な速度感と圧倒的な世界観で、一気読みしてしまいました。女性キャラの描き方も素敵で、また著者の作品を読みたくなりましたね。

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