健太の本棚
森のバカンス

森のバカンス

小川糸 幻冬舎 2026年2月5日

感想

森での一年間の暮らしを綴ったこのエッセイ、読んでいて思わず自分の生活を見つめ直させられました。フリーランスという働き方をしていると、どうしても都市的で効率重視のリズムに支配されてしまうんですよね。 この本に描かれているのは、自然の季節の移ろいに寄り添いながら、その時々にできることを丁寧にやっていく。そういう当たり前だけど、実行するのは難しい生活へのアプローチです。春の庭仕事から冬の星空観測まで、各季節での過ごし方がとても素敵に紡ぎ出されています。 愛犬との時間が随所に描かれているのも良くて、生き物との共生を通じた静かな幸福感が伝わってきます。派手さはないけれど、本当に満たされた日々って、こういうことなんだろうなって。 完璧に真似することはできなくても、このくらいのペースで生きるって悪くないな、と気づかせてくれる一冊。気軽に読めるエッセイとしても、人生を少し変えるきっかけとしても、おすすめできます。