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芥川賞直木賞秘話

芥川賞直木賞秘話

高橋 一清 青志社 2020年1月9日

感想

日本の文学賞の裏側に迫る本書に期待して手に取ったのですが、正直なところ少し肩透かしを食らった感じです。 芥川賞と直木賞の選考過程における人間関係や葛藤といった、そこにしかない話が公開されるという触れ込みでしたが、実際に読んでみると記述が断片的で、深掘りが不十分に感じられます。せっかく「門外不出」という強みがあるのに、それを十分に活かしきれていないような印象を受けました。 また、文学史における資料的価値を謳っているにもかかわらず、学術的な厳密性や時系列の整理など、そうした基礎的な部分が甘いように思います。エピソードは興味深いものもありますが、単発的で全体としての一貫性に欠けているような気がします。 文学に携わる人間なら必読かもしれませんが、一般的な読者として読むと、もう少し綿密な構成と取材の深さがあってほしかった。題材の面白さに比べると、仕上がりが惜しい一冊だと感じました。

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