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憂国のモリアーティ 22

憂国のモリアーティ 22

三好 輝 / コナン・ドイル 集英社 2026年3月4日

感想

「憂国のモリアーティ」シリーズも22巻に到達した。これまでの伏線が一気に収束していく緊張感が素晴らしい。 今巻はヘルダーというキャラクターに焦点が当てられているが、その背景描写が実に丁寧だ。盲目の天才技師が、限定的な感覚の中でどのように世界を認識し、人間関係を築いていくのか──そうした心理描写にはエンジニアとしての私も共感する部分が多い。完璧な情報では判断できない状況で、どう戦略を立てるか、というテーマは職業を問わず興味深い。 ダーレムの"飴"という新たな脅威が提示されることで、物語の緊張度が一段階上がった印象。この先どのような展開になるのか、計算し尽くされたモリアーティの対応が見もの。設定の綻びや矛盾がなく、毎巻丹念に構築されている点が、このシリーズの大きな魅力だと思う。 マンガとしての映像表現も洗練されており、心理戦が画面上で分かりやすく表現されている。物語の厚みと視覚的な完成度の両立は、本当に稀有だ。次巻の展開が気になって仕方ない。

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