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感想

東日本大震災から十年以上経った今、改めて手に取った一冊です。話題作ということで、教員仲間からも勧められていたので読んでみました。 杉の木の上から発信されるという設定は創意工夫に満ちていて、著者の想像力の豊かさが感じられます。生者と死者の間に新しい関係性を見出そうとする姿勢も誠実です。ただ、正直なところ、その斬新さが十分に活かされているかどうかは微妙なところ。象徴的な手法が時折押し付けがましく感じられ、読み手の想像力に委ねるはずが、逆にメッセージが前に出すぎているような印象を持ちました。 震災をテーマにした作品は多くありますが、本作は確かに独特の切り口を提示しています。ただ、その切り口がどこまで読者の心に届くか、人によって大きく左右される作品かもしれません。思索的な読書を好む方なら、きっと深い体験ができるのだと思います。私にとっては、もう一歩何かが足りないような、そんな読後感です。

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