はるかの本棚
感想

話題作ということで手に取った一冊です。「どんでん返しの新女王」という謳い文句に惹かれ、期待して読み進めました。 確かに仕掛けは随所に散りばめられており、次々と疑惑や反転が起こります。学園を舞台にした緊迫感のある展開は退屈しませんし、登場人物たちの行動の動機を追っていく面白さもあります。30万部突破という売上も納得できる、読ませる力を持った作品だと感じます。 ただ、個人的には少し物足りなさが残りました。反転の連続に追われているうちに、人物描写の深さが後回しになっているように感じたのです。管理職として人間関係に敏感になった私からすると、登場人物たちの心理や背景がもう少し丁寧に描かれていたら、より一層の説得力が生まれたのではないかと思います。 ミステリとしての仕掛けの巧妙さと、人間ドラマとしての深さのバランスが、私の好みには合わなかったというのが正直なところです。話題作として一度は読む価値がある作品ですが、特別に心に残る印象ではありませんでした。

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