和子の本棚
感想

話題になっているこのエッセイ、どんな内容なのか気になって手に取りました。チェコの作家カレル・チャペックが描く園芸の世界——正直なところ、最初は「園芸の本か」くらいの軽い気持ちだったのです。 ところが読み始めると、もう引き込まれてしまいました。チャペックの筆は本当に上手で、単なる園芸の手引きではなく、植物を育てることの喜びや哲学的な深さまで描いています。春の希望、夏の繁茂、秋の実り、冬の静寂——一年を通じて季節と向き合う園芸家の姿勢が、なんだか人生そのものについて考えさせられます。 定年を迎えた今、庭いじりにも興味が出てきた私にとって、このエッセイは本当にタイムリーな出会いでした。「園芸家は未来に生きている」という言葉が特に心に残ります。小さな種から芽が出る喜びって、仕事とはまた違う充実感がありますね。軽妙な笔致で読みやすく、新装版も美しい。お勧めです。

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